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No.11 Fortune-teller in south India





あたしゃ占い師だよ


普通に考えりゃ

これで1日に1000ルピーも稼げりゃ

幸せもんさ


500ルピーじゃ足りないだろうがね


ただ稼ぎがいくらだろうと

仕事には善悪ってのがあるだろうよ


あたしがね

この仕事を気に入ってるのは

文字通り自らの手で

カネを稼げるってところさ


子どものため 孫のため

夫のため もちろん自分自身のため

あたしたちは幸せに

暮らしていかなきゃだろう


だからこの仕事をすんのさ


この占いは先祖代々の稼業なんだよ

うちの家はずっとこれで食って来たんだ


この仕事が大好きさ

他のことなんかやりたかない


仕事って言ったって

結局 嘘をつくことになるし

人の物を盗むことになるんだからね


あたしらはこの占い稼業で家を建てて

子どもを学校に出して結婚するところまで

世話してやるんだ


何が善で何が悪かってのを

あたしは良く知ってるんだよ


あたしには占星術のお告げがあるんだからね

今はこうやって浜辺でやっているけどね

マドゥライの村にいた頃に

この占いを教わったのさ


こうやって人の手相を読んで

予言を授けることができる


これがこうして仕事になるんだ

ありがたいことじゃないか

好きになるとも

誰かを助けてやって

それがカネになるんだからね


占いを辞めて他の仕事しようなんて

とてもじゃないけど思えないね


この仕事はね

神様があたしにくださった天職なのさ


Fortune Teller in south INDIA summer 2018

www.monologue365.jp

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