自営業です
まあ具体的にはラーメン屋ですか
実は人生をどう生きようか分からない
っていうところがあったんですが
きっかけになったのは
父親がこの仕事をしてて
死んでしまったことなんです
まあ仕方ないと言うか
他に何か仕事が思いつかなかったと言うか
ずるずるとこの仕事に入りましたね
子供の頃からこの仕事は見ていたので
できそうな気がしたんです
この仕事は毎日するという仕事なんで
毎日同じことを続けて
やっていくってことなんですよ
そのためには何が必要かっていえば
自分のこの仕事に対する信念というものが
大事だと思います
その信念を持ってないと
途中で自分が揺らぐからです
自分の体幹をしっかり保つためには
その信念が必要なんですよ
元々「信念」という言葉が好きじゃなくて
跡を継いだ僕はとりあえず親父の真似をして
信念と言うようになったんだと思います
「今日も一日終わったなあ」
「人に今日も喜んでもらえたかな」
なんかそう思えた時が充実感のある時ですね
なんだろう
あと自分の作ってるラーメンが
相手にたまたまマッチして
「美味しいね」と言って
喜んでもらえた時ですかね
この仕事を続けるのは
他の仕事がみんな多分自分には
出来ないからなんです
この仕事でやってれば何とか食っていけるんで
それでこの仕事を続けているんですよ
最もふさわしい仕事だと思いますね
辛いと思ったことはほとんどありませんね
若い頃の理想は色々ありましたよ
野心がいっぱいありましたから
まあ学者になりたいとか
官僚になって出世したいとか
色々あったんですけど
それに対する努力と行動が
伴わなかったんです
だからそのままこの仕事に就いて
それを受け入れるしかなかったんですよ
自分がなりたい仕事ができないのは
自分に能力がないからだと
思ってましたから
特に悩みませんでしたね
自分に嘘をついて
自分を騙してやっているんです
自分が惨めに思えるのは
若い頃は友達がみんな
出世していったことですよ
友達がみんな偉くなって出世していくのに
自分は一生こんなラーメン屋で
いいんだろうかと
惨めだったですね
でも「これ以上もっと幸せになる仕事」
ってのは多分あると思いませんね
全然この仕事で満足しているんです
仕事選びっていうのは結局
その人のしたいことをする
っていうのが一番なんです
自分のしたいことをさえしてれば
ずっと長くできるんですよ
「自分に合った仕事というよりも
自分のしたいことをしなさい」
と言いますね
「やりたいことがわかんない」って人は
とりあえず現在やってることを
継続すればいいんですよ
そうすると したいことがまた出てきた時
それをやって 何十回でもやってみて
最後に自分の本当にしたいことの仕事と
たぶん巡り会うんじゃないですか
Ramen Shop Owner in Tokyo 2020 www.monologue365.jp